書籍・特集 *画像をクリックすると出版社による案内にリンクされます
新版 知らずに食べていませんか? ネオニコチノイド(高文研)
水野玲子[編著]
2023年12月
水田地帯の水道水にネオニコチノイド―知らずに飲んでいませんか?ネオニコ(66-67頁)を担当しました。
魚はなぜ減った?見えない真犯人を追う(つり人社)
山室真澄[著]
2021年10月
つり人社からの出版、かつ「魚」とありますが、日本では主食が米(=農地の多くが田んぼ)という特殊事情から、農薬が様々な水環境や飲用水を汚染してしまう実態も説明しています。
特に86~99ページには、私が地学の研究者で堆積物を調べていたからこそ、生態学者があまり重視しない農薬汚染に早くから気づけたことを解説しています。
拙著ではありますが、連載時に編集者の方が徹底的に添削してくださったので、自分の文章とは思えないくらいわかりやすい内容になっています。
最近、魚が減ったと感じている方、ネオニコチノイドについて理解を進めたい方などに、是非読んでいただきたいと思います。
豊かな内水面水産資源の復活のために−宍道湖からの提言
(生物研究社)
山室真澄[編著]
2020年2月
島根県ではヤマトシジミ資源量の激減を受けて、平成24年度から県内外の汽水域の環境および生物の専門家11名で構成される「宍道湖保全再生協議会」を組織し、原因解明と復活方法の検討を行いました。同協議会が活動を開始して2年目になる平成25年秋にはヤマトシジミ資源が急回復し,協議会終了時には近年発生していたさまざまな現象についても科学的な解明が進みました。
本書は、このプロジェクトにより解明された内容をまとめています。私が撮ってきた宍道湖のお宝写真も一部公開されています。
プラネットアース: イラストで学ぶ生態系のしくみ(創元社)
レイチェル・イグノトフスキー[著]・山室 真澄 [監修,翻訳]・東辻 千枝子[翻訳]
2019年12月
この本の監訳ができる人がいないかと出版社から相談を受けたとき、定年になったら子供向けに書きたいと思っていた本そのものだったので、驚愕しました。
素敵なイラストと分かりやすい文章で、生態学の基本概念がまず解説されます。次に地球上の様々な地理的位置にある生態系の特徴が紹介され、最後に物質循環をベースに、システムとしての地球を解説しています。
沖縄の河川と湿地の底生動物(東海大学出版部)
鳥居 高明・谷田 一三・山室 真澄 [著]
2017年9月
この本では、沖縄でふつうにみかける底生動物(水底に住んでいる動物)を紹介しています。沖縄の底生動物は日本の他の県とは全く異なる種類が多いため、どのような環境にどんな動物が住んでいるのか、ほとんど分かっていません。みなさんが見つけた動物の名前がこの本でわかったら、どんなところで何を見つけたか私に教えてください。また、この本には出ていない動物を見つけたら、写真と、どこで見つけたか送ってください。そうやって、沖縄だけに住む動物たちにどんな種類がいて、どんな環境を守らなければならないか分かれば、沖縄の大切な自然をいつまでも守ることにつながります。
水システム講義 持続可能な水利用に向けて(東京大学出版会)
古米 弘明・片山 浩之 [編]
2017年1月
出版元の東大出版会のホームページでは下記のように紹介されています。
「私たちにとって最も重要な資源である水.近年,気候変動に伴う渇水,集中豪雨の増加,世界の人口増加など,さまざまな水のリスクに対する対応が求められる時代になった.本書は,最新の研究成果を踏まえ,水をあらゆる角度から俯瞰し,持続可能な社会のための水システムを考察する.」
私は下記を担当しました。
第5講 水資源環境の持続的利用と生態系の保全(山室真澄)
理科好きな子に育つ ふしぎのお話365: 見てみよう、やってみよう、さわってみよう 体験型読み聞かせブック(誠文堂新光社)
自然史学会連合 [監修]
2015年2月
自然科学研究の第一線で活躍している科学者たちが選りすぐった、身近な自然にまつわる面白いお話を12か月365日分集めました。私は2月9日「貝が水をきれいにするってホント?」8月21日「大昔の海は赤色だった?」11月21日「ネッシーはほんとうにいるの?」のお話に出てきます。
中海宍道湖の科学-水理・水質・生態系-(ハーベスト出版)
石飛 裕・神谷 宏・山室 真澄 [著]
2014年2月
シジミ激減・アオコと水草の発生・減りゆく漁獲量。今、中海宍道湖では何が起きているのか?汽水域独特の自然のメカニズムからその課題に迫る一冊である。
フィールド科学の入口 自然景観の成り立ちを探る
(玉川大学出版部)
小泉武栄・赤坂憲雄[編]
2013年10月
自然はわたしの実験室 宍道湖淡水化と「ヤマトシジミ」(199-210頁)を担当しました。
貧酸素水塊―現状と対策(生物研究社)
山室 真澄・石飛 裕・中田 喜三郎・中村 由行 [著]
2013年4月
淡水域か海域であるかを問わず,日本の多くの閉鎖性水域で貧酸素水塊が発生している。貧酸素水塊の大部分は人の活動による富栄養化に起因するが,地形的・水文学的な要因により貧酸素水塊が自然に生じている水域や,逆に人為的な改変がきっかけで解消した事例も存在する。
貧酸素水塊の弊害は多々あるが,もっとも顕著なものは水産生物への影響である。しかし,漁獲対象種によっては影響を受けないこともある。
本書はこのように多様な事例をもつ貧酸素水塊について,いつから,どのような原因で発生し,どのような被害が生じたのかを整理した初めての成書である。貧酸素水塊が形成されている日本各地での具体的な事例を紹介し,対策技術別の実施例や実施後の状況をまとめ,水環境に関心をもつ一般市民や環境系の専門家・学生だけでなく,自治体関係者・工学関係者・コンサルタント業界といった施策側に立つ者にも有用な情報を提供することをめざした。
また,水環境改善にむけた新たな指標づくりの参考のために,人間活動の影響が少なかったころの1930年代の日本の湖沼の溶存酸素濃度・水深・水温・pHの一覧を巻末に掲載した。(はじめにより抜粋・改変)
脳脊髄液減少症データ集Vol.1
研究会全抄録と最新発表報告(メディカルレビュー社)
篠永正道・美馬達夫 [監修]
脳脊髄液減少症研究会 [編著]
2007年10月
ブラッドパッチ以外の治療法―症状悪化を防ぐために(191-195頁)を担当しました。
里湖モク採り物語 50年前の水面下の世界(生物研究社)
平塚 純一・山室 真澄・石飛 裕 [著]
2006年6月
過去に損なわれた自然環境を取り戻すことを目的とした「自然再生推進法」が施行された。しかし,いつ頃のどのような自然をどのように「再生」させるのか,明確なビジョンがあるとは必ずしも言えない。また、自然再生の主役は草の根の市民たちといわれることがある。しかし市民たちが再生すべき本来の自然の姿を知っているとは限らない。例えば水俣病などが発生した高度成長期以降に漁をしていた人々が語る「かつての海」とは,すでに生態系が変化していた海だった可能性が皆無ではない。水環境については、干潟や葦原の復活など,市民の目に触れやすい場での再生は盛んである。しかしそのような水際は,先に広がる水面下の自然とくらべると,水界生態系のほんの一部,線的なものにすぎない。湖沼や内湾などの自然を本当に再生させるには,多くの市民が知り得なかった立体としての水面下の世界が現在どういう状態なのか,そしてかつてはどうだったのかを知ることが不可欠であろう。
本書はそのような動機から,水田の生態系を一変させた農薬が日本で広く使われはじめる以前から,「生活の場」として山陰地方の5つの湖沼と関わってきた人たちの話から 50 年前の水面下の世界を発掘し、日本の水環境のあるべき姿を探る試みである。
レイト・レッスンズ 14の事例から学ぶ予防原則 (七つ森書館)
欧州環境庁 [編]
松崎早苗 [監訳]
水野玲子・安間武・山室真澄 [訳]
2005年9月
アスベスト、BSE、PCB、五大湖汚染、オゾン層破壊……。ヒトや環境に対する有名 な14の汚染災害を科学的、経済学的に徹底検証。
歴史から引き出された12の教訓と環 境を守り持続可能な発展に必要な情報、予防原則。欧州環境庁発環境レポート2001。
第2章と第12章を担当しました。
産総研 技術開発カタログ―次のヒントはここにある (丸善プラネット)
独立行政法人 産業技術総合研究所 [編]
2005年3月
ISBN4-901689-29-0
[目次]
ライフサイエンス研究分野/情報通信研究分野/ナノテク・材料・製造研究分野/環境・エネルギー研究分野/社会基盤(地質)・海洋研究分野/社会基盤(標準)研究分野
亜熱帯海草藻場モニタリングシステムの構築(716頁)を担当しました。
Freshwater Management: Global Versus Local Perspectives (Springer Japan)
M.Kumagai・W.F.Vincent (Eds.)2003年6月
ISBN4-431-00488-2
4.2 Site-Specific Models and the Importance of Benthic-Pelagic Coupling (p123-134) を担当しました。
地質学ハンドブック(朝倉書店)
産業技術綜合研究所地質調査総合センター [総編]
今井 登・遠藤祐二・村上 裕 [編]
2001年9月
山室真澄:安定同位体比による古気候解析(107-111頁)、
西村 昭・山室真澄 [概説]: 海洋湖沼調査法(572-573頁)を担当しました。
がんと環境
--患者として、科学者として、女性として--サンドラ・スタイングラーバー(藤原書店)
松崎早苗 [訳]
2000年10月
故郷のイリノイの自然を詩的に謳いながら、がん登録等の様々な統計と膨大な専門資料を活用して、
化学物質による環境汚染と発がんの関係を示しています。自ら膀胱がんを患う女性科学者による話題作の邦訳です。
読み物というよりは、総説に近いという印象を持ちました。
「水」という章の翻訳を担当しました。
Journal of Marine Systems
Volume 26, Issue 2, Pages 115-238, October 2000
「富栄養化湖沼における食物連鎖を利用した水質浄化技術に関する研究(1994~1999)」プロジェクトの成果をまとめた論文集です。全部で11篇が収録されています。
→
こちらより
明日の沿岸環境を築く--環境アセスメントへの新提言--
(恒星社厚生閣)
日本海洋学会 [編]
1999年4月
埋立て,干拓など開発事業による海洋生態系破壊をいかに防ぐか。1973年発足以来環境問題に取り組んできた
日本海洋学会環境問題委員会が総力を挙げて作成した本です。過去の環境アセスメントの実例と新たな問題の整理、
長良川河口堰・三番瀬埋立てなどの問題点、生態系維持のためのアセスメントの在り方、社会システムの在り方などが検討されています。
中海干拓問題について、問題の発端になった宍道湖淡水化問題に遡り、自治体と自然科学者の在り方についてコメントしました。