長良川河口堰?
これは長良川河口堰ではありません。そっくりですけど、韓国洛東江の河口堰です。
私は幼い頃、長良川の河口でシジミを採って遊んでいました。背よりも高い葦原を、父親からはぐれないようにかき分けかき分け歩くと、突然、足下が砂地になります。そのまま水に入ると、砂以外の小石のような固い物は、すべてシジミなのです。ところが、引き潮になって水があまくなると、シジミの感触が足の裏から消えて、何だかヌルッとしたものが現れます。手に取ってみるとドジョウでした。
汽水域の研究をしていながら、故郷にあんなものができつつあったことに全く関心を払わなかった事、悔やんでも悔やみきれません。それで、これから懐かしい川がどうなってしまうのかを知りたくて、1980年代にできていたこの河口堰を訪れたのでした。
堰の上流側はアオコの溜池と化しています。釜山の人達は、このような水を水源とする水道水を飲むことはなく、ミネラルウオーターに依存しています。陸域からのあらゆる物が流れ下る河口を堰き止めれば、こうなるのは当たり前なのです。
左端で説明してくれているのは、釜山大学の朱教授です。堰の影響を長年調査されています。