夢はジュゴン公園でした
子供達が素潜りでジュゴンを観察できる水中公園を沖縄に造るのが夢でした。その為にはジュゴンの餌になる藻場が必要です。沖縄のジュゴンは人を恐れて、深いところにある海草を食べていると言われています。ウミヒルモの仲間は水深30mでも生息しています。海草はどこにどれくらい残っているのか、これまで行われてきた航空写真による調査では、そんな深いところまでは分かりません。それで被覆度を計算できるように方形枠をつけた水中ロボットを作りました。
神経質なジュゴンの観察にも使える、デジタルカメラとビデオカメラを備えた係留気球も作りました。ジュゴン研究が盛んなオーストラリアでも博士課程の学生が気球を使った観察を試みています。
でもいまや沖縄のジュゴンは10頭いないとも言われています。トキがこれほどまで減ってしまった時には、いろんな対策が立てられていたように思います。なのに沖縄のジュゴンはどこに何頭いるのかも分からない、餌場がどこなのかも分からない。
実は私は野生のジュゴンをまだ見たことがありません。できれば沖縄で初対面と思っていたのですが、叶わぬ夢になってしまいそうです。