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教員紹介

イメージ写真館

どこにでもあった生態系

写真アマモ

青森県上北郡六ケ所村には尾駮沼という汽水の湖があります。ここは今でも海草のアマモが大群落を形成していて、かつての中海はこんなだったのかも、と思わせてくれます(「あまりにもふつうのことだったから」をご覧下さい)。
船の上から底まで見える澄んだ水を潜ると、長さ1mくらいのアマモがゆらゆらしています。でも何だか葉の間が霞んでいるように見えませんか?

写真アマモ

株に顔を近づけると、あれあれ、無数の小さなエビ類が、何万、何十万もいるのではないかと思うほど、アマモで囲まれた空間を埋め尽くしています。かつて中海で豊富に獲れていたメバルなどの底魚は、きっとこういった小さなエビ類などを食べていたのでしょう。

写真牡蠣

アマモの根元にはおいしそうな牡蠣。ウネナシトマヤガイやフジツボも見えます。中海もいつかはまたこんな海に戻ってほしいと思います。そのためには安易に移植をするのではなく、まず、なぜ消滅したかを解明することが大切だと考えます。原因が分からないままにヨソから採ってきたアマモを植えても、枯れてしまって終わりになる可能性が高いのではないでしょうか。

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